tsujimotterのノートブック

日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート

数学

「第1回 日曜数学会」を開催しました

「ニコニコ学会 第8回シンポジウム」で発表したときのこと。シンポジウムは土日2日間で私の出番は2日目。1日目に懇親会があったのですが、そこで「数学の島」ができたのです。もう、めちゃめちゃ盛り上がった。飲み会で数学の話をするの超たのしい!そう…

「日曜数学者、仙台へ行く」ノラヤ・サイエンス・バーで折り紙の話をしてきました

仙台にあるコワーキングスペース「ノラヤ」さんというところで、数学の1日講師をして参りました。 ノラヤさんのブログにてとても素敵なレポート記事を書いて頂きましたので、よろしければご覧下さい。【レポート】折り紙とコンパスで"計算"してみよう―ノラ…

「第3回プログラマのための数学勉強会 #maths4pg 」でガロア理論の話をしてきました

2015年5月22日に開催された「第3回プログラマのための数学勉強会」で、今回も発表してきました。 発表の様子(写真は馬場彩さまに撮影いただきました)第3回のテーマには「ガロア理論」を選びました。特に、ガロアの論文の主題だった「五次方程式はなぜ解…

「食べられるゼータ関数」を作ってみた

tsujimotter は,昨日 5 月 9 日に 歳の誕生日を迎えました。 は, と と を素因数に持つ最小の正の整数です。ちなみに,5 月 9 日の という数字は,単に「素数」というだけでなく,その中でも特に珍しい「非正則素数」だったりして,結構気に入っています。…

「触れるゼータ関数」ついに販売開始しました!

ニコニコ学会β 第8回シンポジウムにて,tsujimotter が披露し好評を博した「触れるゼータ関数」がついに発売! 今まで触れることができなかった「ゼータ関数」があなたの手に! 冒頭からテンションの高い文章となっていますが,ついにあのゼータ関数を,皆様…

#ニコニコ学会 数学セッションに出演しました

以下の記事でも告知していましたが、ニコニコ学会 第8回シンポジウム の数学セッションからオファーをいただいて講演をしてきました。無事終了しましたので、レポートとしてまとめたいと思います。ニコニコ学会β 第8回シンポジウム 数学セッションに出演し…

ニコニコ学会β 第8回シンポジウム 数学セッションに出演します #ニコニコ学会

今週末に幕張メッセで開催される「ニコニコ学会」のシンポジウムに出演することになりました!ニコニコ学会は、野生の研究者に気軽に学会発表できる新しいタイプの学会です。野生の研究者とは、 大学外で研究する人たち、趣味で面白いものを作っている人たち…

「基本領域ゲーム」を作った

保型形式の理論を勉強していると基本領域(Fundamental Domain)という概念が出てきます。これ非常に重要な概念だと思うのですが、専門書を読んでも何を書いてあるかサッパリ分からないのですよね。これ以上考えていても埒があかないので、図示してみようと…

続・691 に心惹かれる理由

前回:691 に心惹かれる理由 - tsujimotterのノートブック 前回の記事では、 691 という数が登場する、3つの不思議な定理について紹介しました。 前回紹介した定理たち: a. b. ゼータ関数 とベルヌーイ数 の分子に が現れる c. は非正則素数である( の類…

691 に心惹かれる理由

日曜数学者と名乗る前は「数のエンターテイナー」と名乗っていた tsujimotter です。久しく数のエンターテイナー成分がなかったので、ひさびさに「数についての雑学」をお話しようと思います。タイトルにある "691" という数は、単なる素数に見えるかもしれ…

「第2回プログラマのための数学勉強会 #maths4pg 」で整数論の話をしてきました

ご無沙汰してます。お久しぶりのブログ更新です。表題の数学勉強会の準備に専念していて、ブログの方に手が回りませんでした。一ヶ月ぶりの記事は 2015年3月27日に開催された「プログラマのための数学勉強会」のレポート記事です。tsujimotter の発表テーマ…

6xx + xy + yy の形で表せる素数

昨日の記事の続きで「二平方定理」について調べている中で,興味深い定理を発見しました。今日は「どんな形をした素数が, の形に書けるか」についてのお話をご紹介します。

続・二平方定理 (オイラーの 6n+1 定理)

前回の記事: 平方剰余の第一補充則から二平方定理を導く - tsujimotterのノートブック 昨日書いた「フェルマーの二平方定理」の話ですが,定理をもっと一般化できることに気づきました。ワクワクしながらこの記事を書いています。 昨日は「 型の素数は の形…

平方剰余の第一補充則から二平方定理を導く

久しぶりに整数論の調べものをしていたら,思った以上に捗って理解が深まったので,さっそく記事にしてみました。約一年ぶりに「フェルマーの二平方定理」の記事の続きをお話ししたいと思います。 フェルマーの二平方定理 - tsujimotterのノートブック フェ…

自由研究:楕円モジュラー関数がモジュラー関数であること

最近は,長い間持っていた疑問の解消をきっかけとして,勉強がはかどって仕方ない tsujimotter です。1つの理解から数珠つなぎ的に,新たな疑問が沸いてきて,それを調べて理解する。するとまた次の疑問が沸いてきて・・・といった感じです。 こういう状態…

「第1回プログラマのための数学勉強会」で素数の話をしてきました

このブログでもちょくちょく登場している id:taketo1024 さん(以下,佐野さん*1)主催の「プログラマのための数学勉強会」で発表をしてきました。開催日は 1/30 だったので,随分ご報告が遅れてしまいましが,今日は tsujimotter の発表の振り返りを中心に…

リーマンのゼータ関数で遊び倒そう (Ruby編)

今日のテーマは「リーマンのゼータ関数」です。リーマンのゼータ関数(以下,ゼータ関数)は,複素関数と呼ばれるタイプの関数です。複素数を変数にとって,複素数を関数値として返すので複素関数というのです。ゼータ関数は以下の式で定義されます。ゼータ…

二項係数を求める関数の作り方 (Ruby編)

「二項係数」って、数学系のプログラムを組んでいると割とよく登場するのですが、だいたいいつも計算方法が分からなくてググるのですよね。(私だけ?)しかも、ググったところで、あまりよい方法は見つからなかったりするのです。 (よく出てくるのは、プロ…

ラマヌジャンの L 関数 と 二次のオイラー積

このところ暗号系の記事が続きましたが、今回は暗号とはまったくありません。この記事では、次のオイラー積を求めたいと思います。 左辺の級数は「ラマヌジャンの L関数*1」と呼ばれています。ラマヌジャンとはもちろん、インドが産んだ奇才、シュリニバーサ…

一次不定方程式と油分け算

またまた RSA 暗号の関連記事です。記事の中で「一次不定方程式」という概念が登場しましたので、その補足をしたいと思います。 一次不定方程式の整数解: を互いに素な整数としたとき,以下の方程式を満たすような整数解 が存在する. この一次不定方程式の…

オイラー関数についての補足

一昨日の RSA 暗号の記事で、オイラー関数 という関数が登場しました。暗号理論に限らず、整数論においてとても大事な関数となっていますので、ちょっと補足したいなと思いました。特に、関数の引数が「2つの素数の積」となる場合の説明をまったくしていな…

RSA暗号からの脱出

昨日、せっかく RSA の記事を書いたので、自分でも暗号を作ってみたくなりました。 というわけで、今日は RSA 暗号の問題です。単なる暗号では面白くないので、最近流行の「脱出ゲーム」っぽいテイストにしてみました。「四角に入る文字列」がわかった方は、…

RSA 暗号がようやく分かった気がしたのでまとめてみる

「RSA 暗号」を知ったのは私が大学の3年生の頃だったかと思います。学科の必修として「危機管理工学」という名の講義があって、そこで暗号理論を学んだのです。当時は、たいして数学を勉強していなかったこともあって、単位は習得したものの「なんだかよく…

美しい反例

若い数学者が、壇上へと静かに足を運んでいく。 「だれだあいつは」という声が、どこからともなく聞こえた気がした。 彼は壇上へ上がると、一呼吸置いて自分のノートを開いた。まだ一言も発していない。 彼は自分の名前さえ名乗らないままに、ゆっくりと、し…

IT技術が数学に与えた影響についてまとめてみた

本ブログは「日曜数学者の数学ノート」と銘打っているように、数学の記事ばかり並んでいます。しかしながら、ブログを書いている tsujimotter の本職は、実は情報系の研究者だったりします。情報系にいる身としては、単に数学を趣味として楽しむだけでなく、…

ディリクレの算術級数定理の証明(4n+1型の場合)

これらの数は で割って 余る素数です。このような形の素数のことを「 型の素数」と呼びますが、果たしてそのような素数は無限に存在するのでしょうか。この問いに答えるのが「ディリクレの算術級数定理」です。 ディリクレの算術級数定理: を正の整数とし,…

独習ノート「素数と2次体の整数論」#3.5:単項イデアルの性質

《独習ノート:「素数と2次体の整数論」シリーズ》の補足回です。今回のテーマは「単項イデアルの性質」について。該当箇所は、第1章の 問題 1.12 です。本当は飛ばそうかと思ったのですが、あとのことも考えると書いておいた方が良さそうだと、思い直しま…

ディオファントスの数遊び

「ディオファントスの一生」って知っていますか? ディオファントスという古代の数学者の墓石に、彼の一生を示した「謎めいた文章」が書かれている、という話なのですが、これがよく読むと数学の問題になっているのです。NHK Eテレの2355という番組で、これ…

独習ノート「素数と2次体の整数論」#3:Z のイデアル (2/2)

今日は「 のイデアルは、常に単項イデアルである」を証明します。その過程で「割り算の原理」という非常に重要な定理が登場します。該当箇所は前回に引き続き「1.3 のイデアル」です。 今回の文章は、ちょっと長いかもしれません。なかなかすんなりとは行か…

リーマンの素数公式の可視化アプリがパワーアップしました

「花の金曜日」ということで、前々から懸案事項だった数学アプリの整備を再開しました。言わば、「一人数学ハッカソン」です。今回のテーマは「リーマンの素数公式」について。

独習ノート「素数と2次体の整数論」#2:Z のイデアル (1/2)

今回は「イデアル」の導入と定義について。教科書の該当箇所は「1.3 のイデアル」です。内容が濃いので、2回に分けてお話します。

独習ノート「素数と2次体の整数論」#1.5:集合の包含関係(補足)

今回は、《独習ノート:「素数と2次体の整数論」シリーズ》の補足回です。今回の内容は、教科書に該当する箇所はありません。明日以降の記事で「集合の包含関係」についての性質を使うので、この記事で先に触れておきたいと思います。

独習ノート「素数と2次体の整数論」#1:約数と倍数

前回からはじまった独習ノートシリーズです。テーマは「整数論」。今日は整数論で最も基本的な「1.2 約数と倍数」について学んでいきたいと思います。

独習ノート「素数と2次体の整数論」#0:動機

教科書を1つ決めて、それに沿って tsujimotter が勉強した過程をまとめていく連載シリーズです。 本シリーズの教科書はこちら。素数と2次体の整数論 (数学のかんどころ 15)作者: 青木昇,飯高茂,中村滋,岡部恒治,桑田孝泰出版社/メーカー: 共立出版発売日: 2…

セクシー素数

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 28 日目(!?)の記事です。( 27 日目:対数表に「素数」の表がついている?) アドベントカレンダーまさかの限界突破に、なんと遠藤 逸ノ城さんが続いてくれました!まさか、彼も対数表を…

対数表には「素数」の表がついている

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 26 日目(!?)の記事です。( 25 日目:3Dプリンタで正十二面体を作ってもらった話 と アドベントカレンダーまとめ) 「え?アドベントカレンダーまだやってるの!?」 って思った方、ええ…

3Dプリンタで正十二面体を作ってもらった話 と アドベントカレンダーまとめ

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 25 日目(最終日)の記事です。( 24 日目:クリスマス・イブには i を語ろう) 今日は、明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダーの最終日ということで、これまでの 24 回を振り返る…

モンストラス・ムーンシャイン

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 23 日目の記事です。( 22 日目:すごい判別式) 明日話したくなる数学豆知識もいよいよ終わりにさしかかってきました。そろそろ、tsujimotter が一番好きな話をしたいと思っています。「え?…

アルキメデスと円周率

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 21 日目の記事です。( 20 日目:たのしい積分) tsujimotter が円周率に関心を持ったのは小学校のときです。当時の算数の教科書には、円周率が小数点以下 30 桁まで書いてあって、それを一生…

正十七角形は作れる

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 17 日目の記事です。( 16 日目:積と微分とデルタ関数) 「かわいいは作れる」というような CM のキャッチコピーが一時期流行りました。それに合わせて「本当に化粧によってどこまで人は変れ…

ペンローズ・タイル

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 15 日目の記事です。( 14 日目:知られざる反例) 今日は、タイル張り(Tiling) という数学をご紹介します。

おすすめ数学小説:ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 13 日目の記事です。( 12 日目:数列の和の算数) 寒くなってきましたね。休日であっても外に出るのが億劫になりそうです。そんなときは、家の中で暖かくして読書などいかがですか。数学のよ…

ラングレーの問題とフランクリンの凧

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 11 日目の記事です。( 10 日目:ステップ関数の微分) これまで End01nojo さんと二人で続けてきた「明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー」に、なんと新たな加勢が!がんばった…

補足:二次方程式の解の公式(高校流の解き方)

前回:二次方程式の解の公式の別の見方 - tsujimotterのノートブック 前回の記事で、二次方程式の解の公式についての「高校で習わない解法」について書きました。分量の関係で「高校で習う方法」については割愛したのですが、気になった方もいるかと思います…

二次方程式の解の公式の別の見方

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 9 日目の記事です。( 8 日目:例のレナ) アドベントカレンダーも1週間がたちました。 今日はみなさんが高校で習った(はずの)「二次方程式の解の公式」について、高校のときには教えてく…

無理数の無理数乗は無理数か?

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 7日目の記事です。(6日目:ほとんどいたるところ) 無理数とは、有理数でない数のことです。有理数とは のように分数(分母がゼロでない整数の比)で表せる数のことですね。 分母が になっ…

素数のスモールギャップについての研究がさらに進んでいたらしい

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 5 日目の記事です。(4 日目:数の呼び方) そういえば、双子素数予想について書いた一昨日 2014/12/03 は、日付の数字を 20141203 と並べると素数になるのですが、実はその前の 20141201 も…

一時期話題になった素数のスモールギャップに関するプレプリントについて

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 3日目の記事です。(2 日目:統計学における自由度) 一時期、こんなニュースが飛び交って話題になったことを覚えていますでしょうか。 素数の間隔で新定理発見 極端な偏りなく分布、米英数学…

グロタンディーク素数

この記事は 明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー の 1日目の記事です。 アドベントカレンダーの季節がやって参りました。 今年は「明日話したくなる数学豆知識アドベントカレンダー」というものを立ち上げてみました。よろしければ1ヶ月お付き…

11/11はレピュニットの日

どうも~、数のエンターテイナー見習いの tsujimotter です。今日は11/11ですね。 毎年、この日が来ると、某チョコレート菓子の話がたくさん出てきますが、11/11は「レピュニットの日」 ですよね。私、tsujimotterが勝手に決めました。笑ということで、今日…