tsujimotterのノートブック

日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート

11/11はレピュニットの日

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どうも~、数のエンターテイナー見習いの tsujimotter です。

今日は11/11ですね。
毎年、この日が来ると、某チョコレート菓子の話がたくさん出てきますが、

11/11は「レピュニットの日」

ですよね。

私、tsujimotterが勝手に決めました。笑

ということで、今日はレピュニットにまつわる小ネタを紹介します。


レピュニットとは、

10進数で、すべての桁が1であるような数
のことです。

レピュニットという名前の小惑星があるそうですよ。
小惑星番号「11111」がレピュニットであることからこのように命名されたんだそうです。


さて、レピュニットかつ素数であるような数をレピュニット素数といいます。

11は代表的なレピュニット素数ですね。

次のレピュニット素数は、実は19桁にならないと登場しないんです。
その次は23桁、さらに次はなんと317桁!

2桁, 19桁, 23桁, 317桁, ...

この並びにまだ規則性は見つかっていません。


ここまではWikipediaにも書いてあることでした。

参考リンク:レピュニット - Wikipedia


レピュニットの面白い応用例の1つは、循環小数かと思います。

どういうことかというと、 p を素数としたときの循環小数  1/p の循環節の長さは、  p が何桁のレピュニットを割り切るかで決まります。もちろん10進数限定の話ですが。


たとえば、 1/7 を考えましょう。
7 で 11, 111, 1111, ... を順に割っていったとき、111111ではじめて割り切ることができます。これより、 1/7 の循環節の長さが 6桁 だということがわかるのです。

実際に計算してみると、

 1/7 = 0.142857142857...
となって、たしかに 6桁 で循環していますね。


循環小数については、このあたりの記事で熱く語ったので、よかったら併せて読んでみてください。

関連記事:
1/12377の小数点以下6193桁目は何か?(問題編) - tsujimotterのノートブック


もう1つ面白い例を紹介して終わりにします。

1111のような偶数桁のレピュニット

「平方数マイナス平方数」
の形で必ずかくことができます。

たとえば 11 は、

 11 = 6^2 - 5^2
ですし、1111は、
 1111 = 56^2 - 45^2
となりますね。

このトリックは 因数分解 です。ヒントをあげましたので、これについては読者の宿題とします。笑


簡単ですが今日はこの辺で。

参考文献

最後の例については「数(すう)の辞典」という本からとってきました。
1987年の本なので、絶版になっていますが、「数のことならほぼなんでも書いている」とても面白い本です。
よかったら、中古や古書店で探してみてください。

数(すう)の事典

数(すう)の事典