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tsujimotterのノートブック

日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート

1/12377の小数点以下6193桁目は何か?(解答編)

循環小数 数学 整数論

前回の記事:
1/12377の小数点以下6193桁目は何か?(問題編) - tsujimotterのノートブック


問題はこれでした。


f:id:tsujimotter:20140408161339p:plain:w300


もし、自分で問題を解きたいと思っている方がいましたら、前回の記事に戻ってみてください。

「もうギブアップ」あるいは「解答を確認したい」という方は、↓に進んでください。


























解答

まず次の定理を使います。

 p を 2, 5以外の素数とし、 1/p の小数点以下  k 桁目を  a_k とする。

1.  p 40 で割った余りが  1, 3, 9, 13, 27, 31, 37, 39 のとき

 a_{(p-1)/2+k} = a_k


2.  p 40 で割った余りが  1, 3, 9, 13, 27, 31, 37, 39 以外のとき

 a_{(p-1)/2+k} = 9 - a_k

ここで  p=12377 より、

 12377 \equiv 17 \pmod{40}

から、上記の 2. に該当する。


したがって、

 a_{6193} = 9 - a_5


ここで  1/12377 の循環節の前半は、

 1/12377 = 0.0000807...


だから、

 a_5 = 8


よって、

 a_{6193} = 9 - 8 = 1


解答:
 1/12377 の小数点以下  6193 桁目の数は  1 である。


念のためプログラムを書いて確認してみました。


f:id:tsujimotter:20140407140519p:plain

たしかに、 1 になっていますね。

次回予告

たしかに答えは出たのですが、どうもすっきりしないな、と思った方がいるかと思います。

なにしろ私もそうでした。


真っ先に思う疑問は なぜ 40 で割った余りが関係あるの でしょう。


そして、なぜ  a_k (p-1)/2 を境に前後で関係し合うのでしょう。



次回以降では、 p を素数としたときの循環小数  1/p について、謎を解き明かしていきたいと思います。


まず第1回は、大前提として、循環小数は  (p-1) 桁で循環するという基本的な性質を紹介します。

第2回、第3回では、Midyの定理と呼ばれる、循環小数を半分の  (p-1)/2 桁で分けたときの前後の関係について紹介します。

第4回 がメインディッシュです。なぜ  40 で割った余りなのか。これは、整数論の花形である「平方剰余の相互法則」が見事に関係してきます。


それでは、お楽しみに!

循環小数問題
1/12377の小数点以下6193桁目は何か?(問題編) - tsujimotterのノートブック
1/12377の小数点以下6193桁目は何か?(解答編) - tsujimotterのノートブック


解説編
第1回:循環小数(1): フェルマーの小定理 - tsujimotterのノートブック
第2回:循環小数(2): Midyの定理(前編) - tsujimotterのノートブック
第3回:循環小数(3): Midyの定理(後編) - tsujimotterのノートブック
第4回:循環小数(4): 平方剰余の相互法則 - tsujimotterのノートブック