今回の記事は「シリーズ:連分数とペル方程式」の3日目(最終日)の記事となっています。関連する記事は こちら からご覧いただけます。
今日のテーマは、円周率の マチンの公式 です:
この公式を使うと、円周率を高精度で計算できることが知られています。具体的には、左辺の のテイラー展開
を用いて、この級数の有限項を計算することで、高速に の値を計算できるのだそうです。
今日考えたいのは、マチンの公式はいったいどうやったら求められるのか? ということについてです。
マチンの公式の求め方については、以下の記事で紹介したことがありました。
tsujimotter.hatenablog.com
上の記事の議論はずいぶんと難解なものでしたが、今回はもう少し易しく紹介できるかと思います。
そして、そこには 239 という数の、ある興味深い性質が関わっていたのでした。
実際にマチンの公式の候補を求めるにあたっては、なんと一つ前の記事で投稿した ペル方程式 が関わってきます。いったいどこにペル方程式が出てくるというのでしょうか?
今回の記事を執筆するにあたって、山田智宏さんの次の記事を参考にしています。
http://www41.tok2.com/home/tyamada1093/Stormer-j.htmlwww41.tok2.com
以前からマチンの公式に関心を持って勉強しておりましたが、特にStørmerの1897年論文の詳細が理解できませんでした。こちらの解説を読んでようやく理解することができました。山田さんありがとうございます。
山田さんの記事と重複する部分は多いかと思いますが、大変面白い内容なのでぜひ私の言葉でも紹介したいと思い、今回の記事を執筆しています。