tsujimotterのノートブック

日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート

「INTEGERS: 孙智伟による素数表現関数」を確認してみた

日曜数学アドベントカレンダーの本日の記事は integers_blog さんによる「孙智伟による素数表現関数」です。
integers.hatenablog.com

大変興味深いお話なので、ぜひ多くの人に読んでいただきたいです!

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補足:法2017における(-1)の平方根の計算

本日アップロードしたばかりのこちらの記事
tsujimotter.hatenablog.com

では

 X^2 \equiv -1 \pmod{2017}

を計算する効率的な方法がわからない、と書いていました。

先ほど nishimura さんという方に*1効率的な方法を教えていただきましたので、その方法を補足したいと思います。

「オイラーの基準」や「平方剰余の相互法則」といった初等整数論の知識は仮定します。

*1:nishimuraさんには、こちらの記事のときなど、いろいろ教えてもらっています。

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2017を二つの平方数の和で表す方法 (1)

この記事は 数学とコンピュータ Advent Calendar 2017 の 7 日目の記事です。

数学好きなITエンジニアの皆様こんにちは。

日曜数学者を名乗り、趣味で数学を学んでいるtsujimotterと申します。本業では情報系の研究者をしていて、日頃プログラミングには親しんでいます。

私は常々、数学という学問、特に整数論を学ぶにあたってプログラミングという道具は役に立つと考えているのですが、今日はその一端を垣間見せてくれる整数論のトピックをご紹介します。

今回の目標は、 p を奇数の素数としたとき

 p = X^2 + Y^2 なる整数  X, Y を具体的に計算する方法」

を解説することです。

今回紹介するプログラムの言語としては Ruby を用いることにします。

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昨日話しておきたかった数学豆知識

「tsujimotterのノートブック」では、明日話しておきたい数学豆知識アドベントカレンダーという企画をやったことがあります。
adventar.org

この話を覚えておけば、明日は職場で大人気だぜ(?)、という数学豆知識を紹介する企画でした。


今日は、その逆で、

昨日知っておけばヒーローになれたかもしれない(?)

というお話を紹介したいと思います(いったい何の役に立つのか)。

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岩澤主予想

tsujimotterのノートブックでは,これまで2回にわたって,岩澤理論の3本柱のうちの2つ「岩澤類数公式」「p進L関数」を紹介してきました。

今日は,3本柱の最後1つである

「岩澤主予想」

について紹介したいと思います。

参考記事(こちらの記事の知識を前提とします)
tsujimotter.hatenablog.com
tsujimotter.hatenablog.com

岩澤主予想は「予想」と呼ばれていますが,既に証明された定理です。したがって,本来は「定理」と呼ぶべきものですが,一般には「岩澤主予想」という呼び名で定着されていますので,本記事でもその呼び方でいきたいと思います。英語だと "Iwasawa Main Conjecture" で,"IMC" と略されることもあります。

岩澤主予想は現在ではかなり一般化されていますが,本記事ではこれまでの記事と同様「イデアル類群の岩澤理論」の範疇に留めたいと思います。また,この記事では「円分  \newcommand{\zp}{\mathbb{Z}_p} \zp 拡大」における岩澤主予想に限定したお話となります。それでも結構難しいのですが,頑張ってついてきてもらえると嬉しいです。

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日曜数学アドベントカレンダー初日:2341 はスーパープライム

この記事は 日曜数学 Advent Calendar 2017 の 1 日目の記事です。

アドベントカレンダーの季節が始まりましたね!

2017年も「日曜数学アドベントカレンダー」は健在です!
adventar.org

嬉しいことに,既に投稿予定が全日埋まっております!これは嬉しいですね!みなさんの記事が投稿されるのを楽しみにしております!

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コーシー積分は整数論に使える?

ハッピーフィボナッチ!

今日は 11/23 で,フィボナッチ数の最初の4項 1, 1, 2, 3 が並ぶ日です。そのため,11/23 はフィボナッチの日と呼ばれ,親しまれているようです。

フィボナッチ数列は,

 \begin{align} F_n &= F_{n-1} + F_{n-2}\;\;\;\; (n \geqq 2), \\ F_0 &= 0, \\ F_1 &= 1 \end{align} \tag{1}

という漸化式で定義された非常に有名な数列です。「 F_n の一般項を求めよ」という問題はよく大学入試の難問として紹介されたりしますね。数学好きなら一度は計算したことがある問題ではないでしょうか。

今日は,このフィボナッチ数列の一般項のちょっぴり変わった求め方を紹介したいと思います。

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