tsujimotterのノートブック

日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート

2022-01-01から1年間の記事一覧

2022年の日曜数学活動:YouTubeを始めました!

日曜数学 Advent Calendar 2022 の最終日の記事です。 メリークリスマス!!毎年恒例の日曜数学Advent Calendarは、2022年も実施することとなりまして、こちらの記事はその最終日の記事です。 adventar.orgおかげさまで、(初日を除いて*1)毎日記事が埋まり…

エルキースによるオイラー予想の反例:2682440^4 + 15365639^4 + 18796760^4 = 20615673^4

こちらの記事は今日投稿された下記の動画に関して、さらに深い解説をする記事となっています。www.youtube.comよろしければ、こちらの動画も合わせてご覧ください!フェルマーの最終定理の のケースに自然数解が存在しないことは、オイラーによって証明され…

リウヴィルの示した「初等整数論の」面白い定理について

今日は、次の等式についてです。こちらの記事は今日投稿された下記の動画に関して、さらに深い解説をする記事となっています。www.youtube.comよろしければ、こちらの動画も合わせてご覧ください! この式だけ見せられても「ほぉ、なるほど。足したものを2乗…

極大超プーレ数とフェルマー商の素因数分解

超プーレ数 があったとき、その約数 は定義より 超プーレ数・素数・1 のいずれかです。超プーレ数に対してその約数が多ければ多いほど、多くの超プーレ数を内部に持つことになります。今回は「約数をできるだけ多く持つような超プーレ数」を考えたいと思いま…

プーレ数の平方因子とヴィーフェリッヒ素数

前回に引き続き「超プーレ数」の話題です。今朝投稿されたばかりの次のYouTube動画に関する話題について、ブログでもより深く解説してみたいと思います。www.youtube.com 前回紹介したときに現れた超プーレ数の例はのように、平方因子を持たないものばかりで…

プーレ数と超プーレ数

明日話したくなる「数」のお話シリーズの最新動画で 超プーレ数 という概念を紹介しました。www.youtube.com 動画内でいくつか定理を紹介しましたが、証明までは説明しませんでした。このブログ記事では動画の補足情報として、動画で紹介できなかった証明部…

エラトステネスの篩を数式で表すと・・・?

素数の一覧表を作るときに、一個一個の数を素数かどうか判定していくのもよいですが、もう少し効率的に行う方法があります。その方法の一つが エラトステネスの篩(ふるい) です。 エラトステネスの篩は、情報系の大学生であればプログラミングの演習等で一…

「2pがトーシェントであること」と「pがソフィー・ジェルマン素数であること」は同値

今朝投稿されたYouTube動画 youtu.beにて、( は素数)の形の数がトーシェントである条件が、ソフィー・ジェルマン素数に関係するという非常に興味深い定理を紹介しました。定理 を素数とすると,次が成り立つ: がトーシェント はソフィー・ジェルマン素数…

(987654321-1)/(123456789+1) がちょうど 8

最近、タイムラインでという話をよくみかけます。とても面白い現象ですね。 この問題については、id:egory_cat さんのブログにて、一般の 進法に対して証明が与えられています。 egory-cat.hatenablog.com ブログを拝見させていただきましたが、とても面白か…

群論的に干支を考える:十二支と十干はなぜ60年で戻るのか?

みなさん明けましておめでとうございます!年が明けたということで、みなさん今年の干支はご存知ですか? そうです壬寅(みずのえとら) ですね!! 「え、寅年でしょ?」と思った方。もちろんそれで正解なんですが、少しだけ話を聞いてください。実は、干支…

数学者の名前がついた素数

今回の記事では、数学者の名前がついた素数 について紹介したいと思います。名前を紹介するだけではなく、その由来となった数学的背景を簡単に紹介する記事になっています。素数は のように数がただ並んでいるだけに思われるかもしれません。しかしながら、2…

合成数のときのウィルソンの定理

突然ですが、100の階乗を101で割ったあまり を考えてみましょう。実際、計算しようと思うと大変ですがとなります。これを で割ったあまりは、ちょうど になります。ほかにも、 はであり、これを で割ったあまりは となります。 実はこれ、一般に成り立つ話な…

【あけおめ】2022を素因数分解しよう

あけましておめでとうございます!今年も楽しく日曜数学して、その様子を発信していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします! ぜひ一緒に日曜数学しましょう! 2022年最初の記事では2022を素因数分解してみたいと思います! もちろん、素数チェッ…