2015-01-01から1年間の記事一覧
この記事は 日曜数学 Advent Calendar 2015 最終日 の記事です。(24日目:物智 — 2015年の日曜数学活動まとめ+神に迫る小咄) 日曜数学 Advent Calendar 無事埋まりました!!!みなさんありがとうございます!!! Advent Calendar へのリンクはこちらです…
この記事は Math Advent Calendar 2015 の 23日目の記事です。(22日目:実数の実体) 昨日の記事は、さわらさん(@sawara0804)による「実数の実体」というお話でした。私の琴線にヒットしそうなお話で大変興味があるのですが、すみませんまだ読めていませ…
この記事は 日曜数学 Advent Calendar 2015 の 8日目の記事です。(7日目:京大特色入試, コインの問題を解く | kinebuchitomo) ニコニコ動画の「数学」タグを検索するのが日課の日曜数学者 tsujimotter です。「数学」で検索すると、本当にいろいろな動画…
この記事は 日曜数学 Advent Calendar 2015 の 1日目の記事です。 今年もこの季節がやってまいりました! そう、アドベントカレンダー です!アドベントカレンダーといえば、昨年は「明日話したくなる数学豆知識 Advent Calendar 2014」というテーマのものを…
小学校の頃に算数で「おはじき」を並べる授業があったのを覚えているでしょうか。みなさんきっとやったことがあると思いますが,おはじきを正三角形の形に並べることができますね。最初は1個,次は3個,その次は6個,そして10個。10個では「ボウリン…
これまでこのブログではという二次形式で表すことのできる素数に想いを巡らせてきました。 のときには,それぞれの二次形式で表すことができる素数の必要十分条件が完全に分かっています。このブログでも数回にわたって解説してきました。 一般に,「多くの…
8月は重たい記事ばかりかいてしまいましたが、今日は比較的さらっとした話をご紹介します。 2015年7月から開催の国立科学博物館の特別展「生命大躍進展」に行ってきました!生命大躍進展 人類誕生に至る40億年の壮大な生命進化の展覧会www.seimei-ten.jp 地…
関連記事: tsujimotter.hatenablog.com 「イデアル類群は,単項イデアル整域からどれだけ離れているかを測る "ものさし" である」 というような文章は,イデアル類群を簡単に説明するためによく用いられる解説ですが,こんな説明を聞いても「はぁ?何言って…
二次体 上の整数環 を考えたときに,その代数的整数に対して「素因数分解の一意性は必ずしも保証されない」 という問題は,代数的整数論のイントロダクションとして重要なトピックだと思います。具体的には, のときには, という数が2通りに素因数分解され…
突然ですが「無理数」って面白いですね!この分野には未解決問題もたくさんあり、魅力的なトピックがたくさん詰まっています。今日はその無理数をきっかけに tsujimotter が考えることになった、ちょっと変わった興味深い問題についてご紹介します。
中国四千年の歴史といいますが、長い歴史だけあって、それ相応の天才が現れています。今日はそんな中国が生んだ天才数学者のお話です。
今回お話ししたいのは「正定値二次形式の判別式 に対して,類数 を計算する Ruby のプログラムを作った!」という話です。なのですが,この分野を知らない人にとっては上の文章はサッパリですね。「二次形式ってなに?」「判別式ってなに?」「類数って・・…
「ニコニコ学会 第8回シンポジウム」で発表したときのこと。シンポジウムは土日2日間で私の出番は2日目。1日目に懇親会があったのですが、そこで「数学の島」ができたのです。もう、めちゃめちゃ盛り上がった。飲み会で数学の話をするの超たのしい!そう…
仙台にあるコワーキングスペース「ノラヤ」さんというところで、数学の1日講師をして参りました。 ノラヤさんのブログにてとても素敵なレポート記事を書いて頂きましたので、よろしければご覧下さい。【レポート】折り紙とコンパスで"計算"してみよう―ノラ…
PRML と呼ばれる本をご存知でしょうか。正確な名前は「パターン認識と機会学習」といって、この分野を勉強するにあたっては避けて通れない由緒正しい教科書です。その分厚さと威圧感、そしてひと際目立つその色の特徴から通称「黄色い本」と呼ばれて恐れられ…
2015年5月22日に開催された「第3回プログラマのための数学勉強会」で、今回も発表してきました。 発表の様子(写真は馬場彩さまに撮影いただきました)第3回のテーマには「ガロア理論」を選びました。特に、ガロアの論文の主題だった「五次方程式はなぜ解…
tsujimotter は,昨日 5 月 9 日に 歳の誕生日を迎えました。 は, と と を素因数に持つ最小の正の整数です。ちなみに,5 月 9 日の という数字は,単に「素数」というだけでなく,その中でも特に珍しい「非正則素数」だったりして,結構気に入っています。…
ニコニコ学会β 第8回シンポジウムにて,tsujimotter が披露し好評を博した「触れるゼータ関数」がついに発売! 今まで触れることができなかった「ゼータ関数」があなたの手に! 冒頭からテンションの高い文章となっていますが,ついにあのゼータ関数を,皆様…
以下の記事でも告知していましたが、ニコニコ学会 第8回シンポジウム の数学セッションからオファーをいただいて講演をしてきました。無事終了しましたので、レポートとしてまとめたいと思います。 tsujimotter.hatenablog.com はじめに断っておきますが、…
今週末に幕張メッセで開催される「ニコニコ学会」のシンポジウムに出演することになりました!ニコニコ学会は、野生の研究者に気軽に学会発表できる新しいタイプの学会です。野生の研究者とは、 大学外で研究する人たち、趣味で面白いものを作っている人たち…
保型形式の理論を勉強していると基本領域(Fundamental Domain)という概念が出てきます。これ非常に重要な概念だと思うのですが、専門書を読んでも何を書いてあるかサッパリ分からないのですよね。これ以上考えていても埒があかないので、図示してみようと…
前回:691 に心惹かれる理由 - tsujimotterのノートブック 前回の記事では、 691 という数が登場する、3つの不思議な定理について紹介しました。 前回紹介した定理たち: a. b. ゼータ関数 とベルヌーイ数 の分子に が現れる c. は非正則素数である( の類…
日曜数学者と名乗る前は「数のエンターテイナー」と名乗っていた tsujimotter です。久しく数のエンターテイナー成分がなかったので、ひさびさに「数についての雑学」をお話しようと思います。タイトルにある "691" という数は、単なる素数に見えるかもしれ…
ご無沙汰してます。お久しぶりのブログ更新です。表題の数学勉強会の準備に専念していて、ブログの方に手が回りませんでした。一ヶ月ぶりの記事は 2015年3月27日に開催された「プログラマのための数学勉強会」のレポート記事です。tsujimotter の発表テーマ…
昨日の記事の続きで「二平方定理」について調べている中で,興味深い定理を発見しました。今日は「どんな形をした素数が, の形に書けるか」についてのお話をご紹介します。
前回の記事: 平方剰余の第一補充則から二平方定理を導く - tsujimotterのノートブック 昨日書いた「フェルマーの二平方定理」の話ですが,定理をもっと一般化できることに気づきました。ワクワクしながらこの記事を書いています。 昨日は「 型の素数は の形…
久しぶりに整数論の調べものをしていたら,思った以上に捗って理解が深まったので,さっそく記事にしてみました。約一年ぶりに「フェルマーの二平方定理」の記事の続きをお話ししたいと思います。 フェルマーの二平方定理 - tsujimotterのノートブック フェ…
最近は,長い間持っていた疑問の解消をきっかけとして,勉強がはかどって仕方ない tsujimotter です。1つの理解から数珠つなぎ的に,新たな疑問が沸いてきて,それを調べて理解する。するとまた次の疑問が沸いてきて・・・といった感じです。 こういう状態…
このブログでもちょくちょく登場している id:taketo1024 さん(以下,佐野さん*1)主催の「プログラマのための数学勉強会」で発表をしてきました。開催日は 1/30 だったので,随分ご報告が遅れてしまいましが,今日は tsujimotter の発表の振り返りを中心に…
今日のテーマは「リーマンのゼータ関数」です。リーマンのゼータ関数(以下,ゼータ関数)は,複素関数と呼ばれるタイプの関数です。複素数を変数にとって,複素数を関数値として返すので複素関数というのです。ゼータ関数は以下の式で定義されます。ゼータ…