2018の素因数である 1009 について、面白い性質を見つけたので紹介します。
の形で表すことのできる最小の素数である.
これは、見事に 1009 という素数を特徴付ける性質になっていますね!!
ちなみに、二次形式とは という形でかける式のことで、今回はとくに の形の式で表されるものを考えています。
tsujimotter.hatenablog.com
「こんなものよく見つける人がいるものだな」と思いました。一応、1009 が上記の二次形式で表せるかどうか、自分でも確かめてみましょう。
たしかに、成立していますね!すごいこれ!
しかも、 が素数では最小だということです。すごい。
二次形式のことになると、理論的な背景についても述べたくなります。
が平方因子を持たないケースについて、特に今回の のケースについては、 で表せる素数の法則が得られます。
特に、 のケースは少し難しいですが、種の理論等を用いて理解することができます。
tsujimotter.hatenablog.com
の場合は
とかけるので、 が必要条件であることがわかります。しかしながら、十分条件ではありません。この辺りの議論をしっかりしようと思うと、二次形式の深い理論に踏み込む必要があります。ここで解説するのは難しいので、参考文献をあげておきます。
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ちなみに、
の場合は
と変形できますが、 が奇数であれば のいずれか一方は偶数になりますので、
とただちにわかります。
さて、上でわかっている法則7つに対してだけでも、 が当てはまるかどうか確認してみましょう。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
- は とかけるので、式 左辺の条件に合致します。
たしかに、条件に当てはまりますね!
こうやって考えてみると「多様な二次形式で表せる」という のよい性質は、 が と素因数分解されることに起因していそうですね。
それでは今日はこの辺で。
作りました
いつものように二次形式を表現するページに 1009 を追加しました!
先ほどブログで解説した
— tsujimotter (@tsujimotter) 2018年1月1日
「1009 は X^2 + nY^2(n = 1, ..., 10)で表すことのできる最小の素数」を可視化して表現するページを追加してみました。1009っていいですね^_^
/ Primes of the form x2 + ny2.https://t.co/oHwcRGUuE2 pic.twitter.com/78YrJNGUYA