出先なので正確じゃないですが、690 ですか? #peing #質問箱 https://t.co/mgoDz0QsZg
— たけのこ赤軍@9/22名古屋プリパ (@691_7758337633) 2019年9月19日
上のツイートをみて、面白そうだなと思ったので、計算してみました。
ただし、普通に計算しても面白くない。せっかく なので、「ラマヌジャンの合同式」を生かした形で計算したいなと思いました。
全然効率の良くない ネタ計算 ではありますが、よろしければお付き合いください。
出先なので正確じゃないですが、690 ですか? #peing #質問箱 https://t.co/mgoDz0QsZg
— たけのこ赤軍@9/22名古屋プリパ (@691_7758337633) 2019年9月19日
上のツイートをみて、面白そうだなと思ったので、計算してみました。
ただし、普通に計算しても面白くない。せっかく なので、「ラマヌジャンの合同式」を生かした形で計算したいなと思いました。
全然効率の良くない ネタ計算 ではありますが、よろしければお付き合いください。
12 = 3×4, 56 = 7×8シリーズの第4弾。まさか続くと思っていませんでした。
シリーズの記事は「12 = 3×4, 56 = 7×8」というタグでまとめていますので、よろしければご覧になってください。
tsujimotter.hatenablog.com
前回までの記事を公開したところ、二世さん(@m_2sei)から
まさか、この先の問題が解けるとは思っていなかったので驚きです。許可をいただいてその解法を紹介したいと思います。
というわけで、今回の問題はこちらです。
このとき、 の組を求めよ。
次数がだいぶ増えてきたので、いかにも難しそうですが、やってみましょう。
*1:こちらが実際に送ってもらった解答です。
前回に引き続き、 関連の問題を考えたいと思います! 前回の記事を読んでいない方は、ぜひ読んでみてください:
tsujimotter.hatenablog.com
前回はロマンティック数学ナイトの登壇者・藤坂さんのツイートをきっかけに、 というタイプの式は、 の他には存在しないということについて考察しました。
今回は、この問題を拡張して
のタイプの問題を考えてみたいと思います!
もちろん、上のような式は(少なくとも10進法では)成り立ちません。実際に考えたいのは次の問題です。
このとき、 の組を求めよ。
この問はtsujimotterには解けなかったのですが、Twitterで声をかけてみたところ、みうらさん(@miura_prime)という方がその日のうちに解いてくださいました!
解法がとても興味深かったので、今回はそれをご紹介したいと思います。自分で考えてみたいという方は、スクロールを止めて、ぜひ考えてみてください。
まず なので、正の整数 を用いて と表すと となることがわかります。
その を用いて、式 に を代入します。
これで、変数は だけになりました。
さらに式 の(左辺)(右辺)を、関数 で表すことにします。
となるような が元の問題の解を与えるというわけです。
ここで のとき、 は実際には正の値をとってしまう、という補題を示したいと思います。すなわち、この条件では解がないということです。
(補題の証明) を次のように変形する。
ここで、 は についての 2次関数 になっていることに注意します(3次の項が消えた!)。
のとき、 の2次の項と1次の項の係数は
となることがわかります。したがって、 は のとき 単調増加 します。
ここで のとき、 を計算すると
となります。
したがって、 が言えました。(補題の証明終わり)
図に表すとこういう感じです。横軸が で赤い線が です。 のときに であることが確認できるかと思います。
k ≧ 9 のときに a ≧ 1 における F_k(a) の値が正になることをグラフで示す(訂正版) pic.twitter.com/VgkxQuQp5E
— tsujimotter (@tsujimotter) September 10, 2019
以上により、 として考えるべき範囲は のとき、すなわち
の 3通り であることがわかりました。
あとは、この3通りすべてを調べればよいでしょう!
式 に を代入すると
です。方程式 の判別式は
で、平方数ではないので、 は整数ではありません。
式 に を代入すると
です。方程式 の判別式は
で、平方数ではないので、 は整数ではありません。
式 に を代入すると
です。方程式 の判別式は
で、平方数ではないので、 は整数ではありません。
以上から、すべての なる に対して、条件を満たす整数 は存在しないことがわかります。
よって、式 には条件を満たす整数解がないことが示されました。(終わり)
やりましたね! お疲れさまでした!
以上の考察により、
というタイプの式は存在しないということが証明できました!
証明の流れも面白かったですね。 と置くことで の2次関数にできること、そして、十分大きな では左辺の方が大きくなってしまい解がないことを示す、という方針が鮮やかでした。
無事解決できてよかったです!
この問題に取り組んだきっかけは、藤坂さんによる「12=3×4,56=7×8の美しさに感動する」という一文からでした。どんな感動があるのだろうと思って前回の問題に取り組んだわけですが、おかげさまでとても興味深いに出会うことができました。
まだまだ拡張はできそうな問題ですので、興味がある方はぜひ取り組んでみてください。
それでは、今日はこの辺で。
こんにちは、tsujimotterです。
まずはこちらのツイートをご欄ください。
【8/24ロマンティスト紹介その6】
— ロマンティック数学ナイト (@r_mathnight) August 8, 2019
藤坂一麦
2001年5月28日 数学の存するこの世界に生まれる
2008年頃 12=3×4,56=7×8の美しさに感動する
2015年頃 三角関数のテイラー展開の神秘に涙を流す
2019年現在 愚直に数学を愛する#ロマンティック数学ナイト pic.twitter.com/asNMvZmz8W
特に読んでいただきたいのは、藤坂一麦さんのプロフィールにあるこの一行です。
2008年頃 12=3×4,56=7×8の美しさに感動する
つまり
のような式が成り立つというお話です。
1から8まで順に並んでいる のが面白いですね。このような式は、ほかにもあるのでしょうか?
というわけで、今日はこんな問題を考えてみたいと思います。
このとき、正の整数 を求めよ。
上の例は10進法でしたが、10進法にこだわる必要はないので、一般の 進法で考えてみたいと思います。
日曜数学者のtsujimotterこと辻順平です。普段は、趣味で数学を勉強し、その成果を楽しく伝える活動をしています。
この度、2019年10月19日(土)・20日(日)の2日間、30時間ぶっ通しで数学の企画を行うというイベント マスパーティ を、横浜市鶴見周辺で開催することになりました。
mathparty.localinfo.jp
主催はキグロさんと私です。キグロさんは、2015年の第1回日曜数学会から4年間に渡って一緒に日曜数学会を主催している仲間です。この2名のほかに、数学カフェやロマンティック数学ナイトプライムなど、これまで交流を深めてきた各種の数学イベントの主催者の面々が加わり、一丸となって準備を進めております。
一昨日、マスパーティの企画の全容が情報解禁となりました。このタイミングで、マスパーティ開催に至った経緯やコンセプトの紹介、マスパーティの楽しみ方などを書いてみたいと思います。
この記事を読んで「マスパーティ楽しそうだな」「参加してあげてもいいかな」と思った方、あるいは記事に共感してくださった方がいましたら、ぜひお集まりいただけたら嬉しいなと思います。
続きを読む今日の話題は、数学のお兄さんこと横山明日希さんによるこちらのツイートから。
3辺の長さが整数723、724、725で構成される正三角形に近い三角形の面積は、なんと整数226974になる pic.twitter.com/tOy63OJZ6h
— 横山 明日希 (@asunokibou) 2019年8月22日
辺の長さが整数723、724、725で構成される正三角形に近い三角形の面積は、なんと整数226974になる
三角形の3辺 723, 724, 725はすべて整数で、かつ、面積も整数です。
というのが今日のテーマです。
実は、連分数 を使うと見つけることができます。これが今日一番の面白ポイントです。
tsujimotterはちょうど最近、連分数にはまっていまして、その意味でもグッドなタイミングでこのお話を知ることができました。
よろしければお付き合いください。
続きを読む