横山明日希さんのこちらのツイートの内容がとても興味深かったので、自分でもいろいろ一般化ができないかと考えてみました。
4月9日です!
— 横山 明日希 (@asunokibou) 2021年4月8日
「49」は、
「奇数回かけると下二桁が49になる」というちょっと面白いを持っている数です! pic.twitter.com/eWair1rc0A
上の話は という数を でべき乗していくと
のように繰り返されるというお話でした。
群論的に言い換えると、 における の位数が であるということですね。
ここで、 であることは、 を使えば簡単に計算できるということに気づきました。つまり
ということですね。最後の合同式は、
であることを使っています。
50が におけるべき零元であり、 であることがうまく効いていますね。
同じ要領で も位数 となります。
個人的には、 の における位数を計算するのに、 に属さない元 を使っているのが面白いなと思いました。こういうのって環論的に何かあるんですかね?
さて、このような例を得ると
を満たす例を作ってみたくなりますね。
実際、 の元の位数は
なので、合同式のオイラーの定理より の約数
が の候補となります。
それぞれの について、式 を満たす例を考えてみましょう。
のとき
を二項展開すると
となります。
ここで、 とするとうまくいきそうな気もしますが、
なのでうまく消えてくれません。( がべき零でない。)
じゃあ、 とすれば
となり一見いい感じですが、これは を2乗しただけなので面白くないですね。
というわけで、 は面白くなさそうなので、次の にいきましょう。
のとき
を二項展開すると
となります。
ここで、 をとれば、 のつく項はすべて で消えることになります。よって
が成り立つことがわかりました。
実際、 を計算してみると
となって、下2桁が周期的になっていますね!(周期5)
(Wolfram Alphaでこんな風に計算できることは、どねさんのツイート で知りました! ありがとうございます!)
ところで上の系列では、下2桁が
のように動いているのが面白いですね。考えてみればそれはそうなのですが、面白いです。
さて、一旦こういう例を見つけると、 でも同じことができそうだとわかります。
実際、
のような系列が一般に成り立ちます。
このことは、 の二項展開と
が成り立つことから簡単に示すことができます。興味がある人は考えてみてください。
ところで、 を考えないのが気になった方もいるかもしれません。二項展開を考えると
となり、最後が になってしまうからですね。しかしここで、 とすれば
となるわけです。この両辺を2乗すれば
となり、位数 の元をゲットできてしまいます。これはこれで面白いですね。
のとき
のときと同じ理由でうまくいきません。
のとき
の二項展開を計算すると
となります。
ここで、 とすれば
となり、 がついている項はすべて消えます。
したがって
が成り立ちます。
つまり、 と の下二桁は、周期10で繰り返すということですね!
これもまったく同じ理由により
や
という系列を作ることができそうです。面白いですね!
そんなわけで、もっと一般化できそうなネタですが、色々楽しめたので今日はこの辺にしたいと思います!