tsujimotterのノートブック

日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート

局所ゼータ関数(ゼータ積分)

Zeta Advent Calendar 2020 の2日目の記事です。

今日の記事は 「ゼータ積分」 というものを扱ってみたいと思います。

きっかけは、私が主催したマスパーティというイベントです。その中で行われたζWalkerさんの発表の中で「ゼータ積分」というワードが現れました。動画でも残っているので、興味がある人はみてみてください。(大変面白い発表です。)

www.youtube.com


この「ゼータ積分」というものに、私は大変興味を持ちました。 \newcommand{\rr}{\mathbb{R}} \rr 上だったり、 \newcommand{\qq}{\mathbb{Q}}\qq_p 上の「積分」を使って定義される「局所ゼータ関数」というものがあり、これらを計算するとなんとガンマ関数や等比級数が現れるというのです。

僕自身は、この時点で「そもそも  \mathbb{Q}_p 上の積分とは?」というところから分かっていませんでしたが、なにやら興味を惹かれるものがありました。

最近、「測度論」というものを少しだけ勉強しまして、そこで得た知識を元に自分なりにゼータ積分を説明できる気になってきました。そこで書いたのがこちらの記事となります。


また、今回の記事をきっかけに測度論自体にも興味を持ちました。これまで名前だけは知っていましたが
「測度って  \rr 上のヘンテコな部分集合の長さとかを計算するやつでしょ?」
「僕は  \rr 上のヘンテコな部分集合の積分なんか、計算したくないぞ!」
という変な思い込みがありまして、敬遠していました。

実際は、 \rr に限らず、多様な集合の上で積分を定義するための道具なのです。当然  \qq_p 上の積分でも使います。

その辺の私の考え方の変遷についても伝えたい、というのが今回の裏テーマとなります。もしかしたら、同じ理由で測度論を敬遠している人もいるかもしれません!そんな人に、測度論は勉強してもいいんだよと伝えたい!


とはいえ、まだまだ理解が怪しい部分がたくさんありますので、話半分に聞いていただければと思います。それでは最後までお付き合いください!


 \qq_p について

今回は、実数体  \rr p 進数体  \qq_p を取り扱います。

 \rr については慣れていても、 \qq_p についてはよく知らないという方も多いかと思いますので、今回の話に必要な最低限の話に絞って紹介したいと思います。


 p を素数として  p 進数体  \qq_p とは、次に示すような「数」を元とするような体のことです:

 \displaystyle x = a_n p^n + a_{n+1} p^{n+1} + a_{n+2} p^{n+2} + a_{n+3} p^{n+3} + \cdots

ここで、 a_{n}, a_{n+1}, a_{n+2}, a_{n+3},  \ldots 0 から  p-1 までの整数で、特に  a_n だけ  a_n \neq 0 とします。 x は無限桁の  p 進展開によって表される「数」ということですね。

一番下の桁の指数は  n ということになりますが、これを  \newcommand{\ord}{\mathrm{ord}}n = \ord_p(x) と表すことにします。この  \ord_p(x) は負の数をとることもあります。 \ord_p(x) < 0 のとき、上の  p 進展開は負べきの項が現れます。この場合、「小数部分」は有限桁ということになりますね。


こんな「数」を考えて一体どうなるのかと思うかもしれませんが、実際、整数論において  \qq_p は非常によく用いられます。特に、我々が扱っている実数体  \mathbb{R} p 進数体  \qq_p は同列に扱うことができ、双方を同時に考えることでいろいろなことが見えてきます。


 p 進数体の元  x に対して、 \ord_p(x) \geq 0 であるもの全体を  p 進整数環といい、 \mathbb{Z}_p と表します。 \mathbb{Z}_p の元は環をなすのですね。

環なので一般に逆元は持ちませんが、特に  \ord_p(x) = 0 である元は逆元を持ちます。これらの元全体を  \mathbb{Z}_p の単数群といって、 \mathbb{Z}_p^\times と表します。


さて、このように記号を定義しておくと、 p 進数の便利な表示が得られます。先ほどの  p 進展開の式から  p^n をくくり出します。

 \displaystyle x = p^n \left(a_n + a_{n+1} p + a_{n+2} p^{2} + a_{n+3} p^{3} + \cdots \right)

すると、かっこの中の数は  a_n \neq 0 なので  \ord_p = 0 となります。すなわち、 \mathbb{Z}_p^\times の元です。

したがって、 \qq_p の任意の元  x は、単数  u \in \mathbb{Z}_p^\times と整数  n \in \mathbb{Z} を用いて

 x = u p^n

と表せるということです。集合としては

 \begin{align} \qq_p &\simeq \mathbb{Z}_p^\times \times \mathbb{Z}, \\
x &\mapsto (u, n) \end{align}

ということですね。

 \qq_p 上の測度と積分

これから  \qq_p の上で 「積分」 を考えたいと思うのです。

 \qq_p の上で積分って何だろう」って思いますよね。我々は普段積分をするのに、基本的には  \rr 上のものを(無意識に)想定していると思います。

 \displaystyle \int_{a}^{b} f(x) \,dx

と書いたときには、 f\colon \rr \to \rr という関数を考えていて、 [a, b] という  \rr 内の閉区間上で積分を実行していました。

このとき、閉区間  [a, b] を細かく分割して、細分化した小区間における  f(x) の値を区間の1点で代表した値で代表して足し合わせるのでした。 \rr 内ではいくらでも細かい分割をすることができて、その極限として定義されます。ざっくり書くとこんな感じの式なるわけですね。

 \displaystyle \int_{a}^{b} f(x) \,dx = \lim \sum_{i} f(x_i) \Delta_i

これがリーマン積分です。


 \rr 以外の集合でも積分しているじゃん、2重積分とか複素積分とか」と思うかもしれません。

2重積分の方は、 \rr^2 \rr の直積空間なので、ほとんど  \mathbb{R} と同じイメージで積分が定義されます。複素積分の方も、 \mathbb{C} 内の曲線を考えて、その曲線に  \rr の目盛りを振って積分を計算しているので、結局は  \rr で定義した積分と同じです。


こうして考えたときに、なおのこと  \qq_p 上の積分っていったいなんなんだと思いますよね。

そこで登場するのが 「測度」 という概念です。

集合  R(この  R は実数ではなく任意の集合の意味です)に対して、その上に定義される測度とは、 R の部分集合に対して  \rr の値(より正確には  [0, \infty] の値)を割り当てる関数  \mu のことです。

この関数は特に「加法性」という性質を持っています。これは共通部分を持たない  R の部分集合  A, B \subset R に対して

 \mu(A \cup B) = \mu(A) + \mu(B)

が成り立つという性質です。また、空集合に対しては

 \mu(\emptyset) = 0

も成り立つ必要があります。

つまり、部分集合に対して「大きさ(あるいは長さ・体積)」を定義している関数だと思うことができます。

実際は、 R の部分集合の中には  \mu を定義できない(可測ではない)ものがあってもよいのですが、そういったややこしいことは今回は飛ばします。


さて、このような測度  \mu を使うことで、 A \subset R に対して

 \displaystyle \int_{A} f(x)\, d\mu

という積分を定義することができます。

 A_i \subset A に対して

  \newcommand{\id}{\operatorname{id}} \id_{A_i}(x) = \begin{cases} 1 & (x \in A_i) \\
0 & (x \not\in A_i)  \end{cases}

とします(つまり  A_i 上で 1、それ以外で 0 を取る関数)。

関数  f

 \displaystyle f(x) = \sum_{i} a_i \id_{A_i}(x)

のように表されているとき、その積分は

 \displaystyle \int_{A} f(x) \,d\mu = \sum_{i} a_i \, \mu(A_i)

と計算されます。

正確さを諦めて雑にいうと、 f(x) が同じ値  a_i をとるような集合  A_i \subset R の「大きさ」 \mu(A_i) a_i 倍して足し合わせている、という感じですね。

この辺が「リーマン積分は縦に切って、ルベーグ積分は横に切る」と言われる所以ですね。


実際、 \rr 上の積分においても、「ルベーグ測度」という  \rr 上の測度  \mu を次のように定義して

 \mu( [a, b] ) = b - a

これを使って積分を定義できます。

たとえば、閉区間  [a, b] で定数  1 を取る関数は

  \displaystyle \int_{[a, b]} 1 \cdot d\mu = \mu([a, b]) = b - a

となり、普通のリーマン積分と同じ結果になりますね。

これを使うと「変な関数」、たとえば有理数のときに  1 をとり、無理数のときに  0 をとる関数  f(x) を閉区間  [0, 1] で積分することもできます。閉区間  [0, 1] 内の無理数の集合はルベーグ測度 1 であり、有理数の方はルベーグ測度 0 なので、

 \displaystyle \begin{align} \int_{[0, 1]} f(x)\, d\mu &= 1\cdot \mu([0, 1] \cap \mathbb{Q}) + 0\cdot \mu([0, 1]\setminus \mathbb{Q}) \\
&= 1\cdot 0 + 0 \cdot 1 \\
&= 0 \end{align}

となり積分結果は 0 となります。


さて、このように準備すると  \qq_p 上の積分 を定義することができます。

まず、 \qq_p 上の測度を定義します。すなわち、 \qq_p の部分集合に対して  \rr 値を与える関数  \mu を考えるわけですね。

ここで色んな測度が考えられるわけです。

そこで、もう少しだけ条件をつけるのですが、それが 平行移動不変 という条件です。つまり、 \qq_p には加法という演算が入っているのですが、その加法で平行移動させても同じ値を取るということです。数式で表すと、 A \subset \qq_p x \in \qq_p に対して

 \mu(A + x) =  \mu(A)

が成り立つということです。

一般に局所コンパクトアーベル群上のハール測度は、定数倍を除いて一意に定まるそうです。つまり、 \qq_p 上のハール測度も定数倍を除いて一意に定まります。


よって、適当にどこかの部分集合のサイズを決めると測度が一つに定まります。これを正規化と言います。

よく使うのは、 \mathbb{Z}_p \subset \qq_p に対して  \mu(\mathbb{Z}_p) = 1 のように正規化するものです。

このように決めると、たとえば  p\mathbb{Z}_p \subset \mathbb{Z}_p \subset \qq_p に対して、 \mu(p\mathbb{Z}_p) を次のように決めることができます。

 \mathbb{Z}_p には

 \mathbb{Z}_p = p\mathbb{Z}_p \sqcup 1 + p\mathbb{Z}_p  \sqcup \cdots \sqcup (p-1) + p\mathbb{Z}_p

という分解があります。 \mathbb{Z}_p の任意の元  x

 \begin{align} x &= a_0 + a_1 p + a_2 p^2 + a_3 p^3 + \cdots \\
&= a_0 + p(a_1 + a_2 p + a_3 p^2 + \cdots )  \end{align}

のように  p 進展開できますので、定数項  a_0 = 0, 1, \ldots, p-1 の値に応じて上の分解のどれに入るか決まるという感じです。

ハール測度より、平行移動不変なので

 \mu(p\mathbb{Z}_p) = \mu(1+p\mathbb{Z}_p) = \cdots = \mu((p-1)+p\mathbb{Z}_p)

が成り立ちます。

 \mathbb{Z}_p の分解の両辺に測度を適用すると

 \begin{align} \mu(\mathbb{Z}_p) &=  \mu(p\mathbb{Z}_p) + \mu(1 + p\mathbb{Z}_p)  + \cdots + \mu( (p-1) + p\mathbb{Z}_p) \\
&= p\mu(\mathbb{Z}_p)  \end{align}

となり、 \mu(\mathbb{Z}_p) = 1 より

 \displaystyle \mu(p\mathbb{Z}_p) = \frac{1}{p}

が計算できます。


局所ゼータ関数

さて、ここまで準備した上で、いよいよ 局所ゼータ関数 を定義したいと思います。

 K として  \mathbb{R} \qq_p を考えます。これらは局所体と呼ばれる体になっていて、同列に扱われる体です。


この  K に対して、 K 上の局所ゼータ関数  \zeta_K(s) を次の式で定義します。

 \displaystyle \zeta_K(s) = \int_{K^\times} f(x)\, |x|_K^s \, \frac{d\mu}{|x|_K} \;\;\; (\operatorname{Re}(s) > 0)

 |\cdot |_K K 上の絶対値で、 \mathbb{R} のときは普通の絶対値、 \qq_p のときは  p 進絶対値です。

 f(x) K ごとに次のように定めます。

  •  K = \rr のとき  f(x) = \exp(-\pi x^2)
  •  K = \qq_p のとき  f(x) = \id_{\mathbb{Z}_p}(x)

これが何になるのか、現時点ではよくわかりませんが、実際計算してみると面白い結果になります。

K = ℝ のとき

 K = \rr として、 \rr 上の局所ゼータ関数

 \displaystyle \zeta_{\rr}(s) = \int_{\rr^\times} \exp(-\pi x^2)\, |x|^s \, \frac{d\mu}{|x|}

を計算してみましょう。測度  \mu としては  \rr 上の通常の測度(ルベーグ測度)を用いたいと思います。

 |x| x^2 が出ていますので、積分範囲を半分の  [0, \infty) にして、積分値を2倍にしても問題ないですね。こうすることで絶対値が外れます:

 \displaystyle \zeta_{\rr}(s) = 2\int_{[0, \infty)} e^{-\pi x^2}\, x^{s} \frac{d\mu}{x}

これは普通のリーマン積分と思って良いので

 \displaystyle \zeta_{\rr}(s) = 2\int_{0}^{\infty} e^{-\pi x^2}\, x^{s} \frac{dx}{x}

となります。変数変換  t = \pi x^2 を施すと、 dt =  2\pi x dx となり

 \displaystyle \frac{dt}{t} = \frac{2\pi x dx}{\pi x^2} = \frac{2dx}{x}

と計算できます。よって

 \displaystyle \zeta_{\rr}(s) = \pi^{-\frac{s}{2}} \int_{0}^{\infty} e^{-t}\, t^{\frac{s}{2}} \frac{dt}{t}

と置換できます。

右辺をガンマ関数  \Gamma(s) = \int_0^{\infty} t^{s-1} e^{-t} dt の定義に照らし合わせると

 \displaystyle \zeta_{\rr}(s) = \pi^{-\frac{s}{2}} \Gamma\left(\frac{s}{2}\right)

が成り立ちます。 \rr についての局所ゼータ関数は、ガンマ関数だったというわけですね。つまり、ガンマ関数もゼータ関数だった!


K = ℚp のとき

 K = \qq_p として、 \qq_p 上の局所ゼータ関数

 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \int_{\qq_p^\times} \id_{\mathbb{Z}_p}(x)\, |x|_p^s \, \frac{d\mu}{|x|_p}

を計算してみましょう。これが今回のメイントピックです。

測度  \mu については、あとで定数倍の調整をするので定義は置いておきます。(ハール測度なので、定数倍の違いしかありません。)

また、 \frac{\mu(x)}{|x|_p} をまとめて考えると、これは  x \mathbb{Q}_p 倍しても不変な測度になっています。

 \displaystyle \frac{\mu(ax)}{|ax|_p} = \frac{\mu(x)}{|x|_p} a \in \mathbb{Q}_p^\times

つまり、乗法群に対する平行移動不変な測度(すなわちハール測度)になっています。これを  d^\times x = \frac{d\mu}{|x|_p} と表すことにしましょう。



その上で積分を計算したいのですが、まず  \id_{\mathbb{Z}_p}(x) が 0 になるところでは積分する必要がないので

 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \int_{\qq_p^\times \cap \mathbb{Z}_p} |x|_p^s \, d^\times x

とします。

ここで、 \qq_p^\times \cap \mathbb{Z}_p という集合の元は  x = u p^n n \geq 0, \;\; u \in \mathbb{Z}_p^\times)と表せます。対応する分解  \qq_p^\times \cap \mathbb{Z}_p = \mathbb{Z}_p^\times \times \mathbb{Z}_{\geq 0} を使って、測度を  d^\times x = dn \,d^\times u と分解します。

これにより積分を分解して計算すると

 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \int_{\mathbb{Z}_{\geq 0}} dn \int_{\mathbb{Z}_p^\times}  |up^n|_p^{s} \, d^\times u

となります。さらに、 |up^n|_p = p^{-n} を使って積分を変形すると

 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \int_{\mathbb{Z}_{\geq 0}} p^{-ns} \,dn \, \int_{\mathbb{Z}_p^\times}  d^\times u

となります。ここで、 d^\times u \mathbb{Z}_p^\times の体積が 1 になるよう正規化すると、内側の積分が 1 になり

 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \int_{\mathbb{Z}_{\geq 0}} p^{-ns} \,dn

が残ります。あとは
 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \int_{\mathbb{Z}_{\geq 0}} p^{-ns} \,dn = \sum_{n=0}^{\infty} p^{-ns} = \frac{1}{1-p^{-s}}

と計算できます。

結局、 \qq_p に対応する局所ゼータ関数が

 \displaystyle \zeta_{\qq_p}(s) = \frac{1}{1-p^{-s}}

のように計算できました。右辺はよくみると、リーマン・ゼータ関数のオイラー積のオイラー因子となっていますね! ζWalkerさんの言葉を借りれば、等比級数もゼータ関数だった!


おわりに

今回は、ゼータ積分によって定義される関数(局所ゼータ関数)を考えました。これにより

  •  \rr に対応する局所ゼータ関数を計算すると、ガンマ関数  \pi^{-\frac{s}{2}} \Gamma\left(\frac{s}{2}\right)
  •  \qq_p に対応する局所ゼータ関数を計算すると、等比級数  \frac{1}{1-p^{-s}}

それぞれ計算結果として得られるということがわかりました。


そういえば、リーマン・ゼータ関数における関数等式をきれいにするための完備ゼータ関数

 \displaystyle \xi(s) = \pi^{-\frac{s}{2}} \Gamma\left(\frac{s}{2}\right) \zeta(s)

がありました。 \zeta(s) の前についているものは、まさに  \rr の局所ゼータ関数の計算結果でした!

さらにいえば、 \zeta(s) をオイラー積表示すると

 \displaystyle \xi(s) = \pi^{-\frac{s}{2}} \Gamma\left(\frac{s}{2}\right) \prod_p \frac{1}{1-p^{-s}}

と表せるのでした。

これはすなわち、完備リーマン・ゼータ関数が、局所ゼータ関数を用いて

 \displaystyle \xi(s) = \zeta_{\rr}(s) \prod_p \zeta_{\qq_p}(s)

と表せるということですね!

すなわち、完備リーマン・ゼータ関数は、局所ゼータ関数を掛け合わせたものであったというわけですね!!!

この辺の話をより深く理解するためには、 \mathbb{R} とすべての  p に対する  \mathbb{Q}_p の直積を考えるアデールを導入して、アデール上のゼータ関数を考える必要があります。また機会があれば勉強してみたいです。


というわけで、測度とゼータ積分についての解説を読んでいただきましてありがとうございます。楽しんでいただけたら幸いです。

それでは今日はこの辺で!

参考文献

測度論については、こちらの記事で勉強させていただきました。大変丁寧な解説記事が無料で見れるのは素晴らしいと思います。
http://www.math.titech.ac.jp/~kawahira/courses/lebesgue.pdf

局所ゼータ関数については適切な文献を探すのに苦労しましたが、特に今回はこちらの本を参考にさせていただきました。

整数論 (基礎数学)

整数論 (基礎数学)